【GA4×BigQuery】同じデータなのになぜ数字が違う?5つの原因と使い分け

「GA4とBigQueryで数字が合わない……」

GA4のデータをBigQueryに連携して、SQLなどを使った分析を始めると、こんな疑問を持つことがあります。

「GA4ではユーザー数が○○なのに、BigQueryで集計すると数字が違う」

「GA4のセッション数と、BigQueryで集計したセッション数が合わない」

GA4のデータをBigQueryに連携しているのだから、同じ数字になるはず。そう思うのも自然です。

しかし、GA4の管理画面で見る数字と、BigQueryにエクスポートされたGA4のデータを自分で集計した数字は、必ずしも一致しません。なぜなら、GA4の管理画面とBigQueryでは、データの集計方法やユーザーの識別方法などが異なるためです。

この記事では、GA4とBigQueryの数字がズレる代表的な5つの原因と、実務での使い分けについて整理します。

そもそもGA4とBigQueryの関係は?

まず、ここを理解すると分かりやすくなります。

                 GA4でデータを収集
                        │
                        │
              ┌─────────┴─────────┐
              ↓                   ↓
        GA4レポート          BigQuery Export
              │                   │
       Google側で集計        イベントデータを取得
              │                   │
              ↓                   ↓
        「見るための数字」    「分析するためのデータ」
                                  │
                           SQLで加工・集計
                                  │
                         CRMなどともデータ連携

つまり、

GA4とBigQueryは別々のアクセスデータを持っているわけではありません。

GA4を起点として、

  • GA4の管理画面では、Googleが定義した指標・集計方法で見る
  • BigQueryでは、エクスポートされたイベントデータを自分で集計・加工する

という違いがあります。

だからこそ、同じGA4を起点としていても、数字が一致しないことがあります。


GA4とBigQueryの数字がズレる5つの原因

① ユーザーの識別方法が違う

GA4とBigQueryでは、ユーザーを識別する方法が異なる場合があります。

GA4では、設定されているレポート用識別子などをもとにユーザーを集計します。

一方、BigQueryではuser_pseudo_idなどを使って、自分でユーザーを集計できます。

そのため、

GA4の「ユーザー数」=BigQueryのCOUNT(DISTINCT user_pseudo_id)

とは限りません。

まず「1ユーザーをどう定義しているか」を確認することが重要です。


② GA4ではモデリングされたデータが使われる場合がある

GA4では、条件によって機械学習による「モデリング」が利用されることがあります。

例えば、Consent Modeに関連して直接取得できないデータを推定し、GA4のレポートに反映する仕組みがあります。

一方、BigQuery Exportでは、エクスポートされたイベントデータを使って分析します。

そのため、

GA4のレポートとBigQueryで、同じ期間・同じ指標を見ても差が出る場合があります。

なお、「GA4が不足データをすべてAIで補完している」という意味ではありません。モデリングには適用条件があります。


③ GA4とBigQueryで「集計方法」が違う

これも非常に重要です。

GA4では、Googleが定義した「ユーザー」「セッション」「キーイベント」などの指標を使います。

一方、BigQueryでは自分でSQLを書きます。

例えば、

COUNT(DISTINCT user_pseudo_id)

なら、user_pseudo_idのユニーク数を数えています。

GA4の「ユーザー」と同じ数字になるとは限りません。

つまりBigQueryでは、

「何を」「どの条件で」「どの単位で」数えるのか

を自分で決められます。


④ 日付・タイムゾーン・日跨ぎの扱いが違う

例えば、

23:55 サイト訪問
23:58 ページ閲覧
00:05 問い合わせ

のように、日付をまたいでユーザーが行動することがあります。

このデータをBigQueryで日別集計するとき、SQLの条件によっては同じセッションが複数の日付に登場することがあります。

また、GA4プロパティのタイムゾーンと、BigQuery側で扱っている日時が一致していなければ、日別の数字もズレます。

GA4とBigQueryを比較するときは、期間・タイムゾーン・日付の定義を揃えることが重要です。


⑤ GA4の「しきい値」など、表示・処理の仕組みが違う

GA4では、プライバシー保護のため、一定の条件でデータしきい値が適用される場合があります。

その場合、GA4の画面では一部のデータが表示されないことがあります。

一方、BigQueryではGA4の画面と同じ形でしきい値が適用されるわけではありません。

また、BigQueryへのデータ連携には処理時間がかかるため、直近のデータを比較するときはタイミングにも注意が必要です。


結局、GA4とBigQueryはどっちを使えばいい?

結論は、

「どちらが正しいか」ではなく、「何をしたいか」で使い分ける

です。

やりたいこと向いているもの
日々のアクセス状況を見るGA4
月次のWeb KPIを見るGA4
Webサイト全体の傾向を見るGA4
ユーザー行動を深掘りするBigQuery
CVまでの経路を分析するBigQuery
CRM・Salesforceなどと結合するBigQuery
独自のKPIを作るBigQuery
BIで独自のダッシュボードを作るBigQuery

GA4は、すぐにWebサイトの状況を確認できるレポート環境。

BigQueryは、GA4のイベントデータを使って、自分で分析ロジックを作れる環境。

このように考えると分かりやすいでしょう。


BigQueryを使う意味は「GA4より正確だから」ではない

ここは誤解しやすいポイントです。

BigQueryを使うからといって、

「GA4より正しい数字が出る」

というわけではありません。

BigQueryの大きなメリットは、GA4のデータを自由に加工・分析できることです。

例えば、

GA4
 ↓
BigQuery
 ↓
ユーザー行動
 ↓
問い合わせ
 ↓
CRM
 ↓
商談・受注

とデータをつなげれば、

「どのページを見たか」だけでなく、「その行動が最終的な成果につながったか」

まで分析できます。

GA4の標準レポートでは難しい、自社独自の分析ができるわけです。


まとめ

GA4とBigQueryの数字が違っていても、すぐに「どちらかが間違っている」と考える必要はありません。

同じGA4を起点としていても、

  • ユーザーの識別方法
  • モデリング
  • 集計方法
  • 日付・タイムゾーン
  • しきい値やデータ処理

などの違いによって、数字に差が出ることがあります。

大切なのは、

「どちらが正しいか」ではなく、「どの目的で、どのデータを使うのか」を決めておくこと。

です。

GA4で全体を把握し、BigQueryで必要なデータを深掘りする。

この使い分けができると、GA4のデータをより実務に活かせるようになります。

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